英語を学ぶ時に必ず出くわす「フォニックス」。アルファベットのABCはエイ、ビー、シー、という「名前」があるのに、そのままの読み方では英単語は正しく発音できないですよね。
単語の一部となった時のアルファベットを、正式にはどうやって発音するのか?を学ぶためにあるのが、フォニックスです。
「大人だけど、今からでも英語の発音は上達できるのかな…」
「子供には早くから英語を学んでもらって、ネイティブの発音に近づいてほしい」
そんなあなたのために、この記事ではフォニックスの学習の意義について分析してみました。この記事を読めば、英会話習得の近道が見つかる筈です。
目次
1.なぜフォニックスは「学んでも無駄」説があるのか?
結論から言うと、英会話の正統な学び方をする上でフォニックスを学習するのはもちろん有益です。
それでは国内外で重要性が認識されているにも関わらず「無駄だ」という意見があるのはなぜでしょうか?
a.「フォニックスだけ」マスターしても英会話はできない
その理由の一つが「フォニックスの知識だけ」ではネイティブの発音にはならないからです。イントネーション(抑揚)やアクセントなど、重要な要素が英会話にはいくつかあります。
Washington がいい例です。いつも言い慣れているカタカナ読みの「ワシントン」、フォニックス読みではないという点、そして「シ」にアクセントをつけた発音という点でも、英語としては不正解です。
正解に近い響きはウァーシントゥンというように二文字目の「a」にアクセントがついた発音になります。悲しい事に、いくらフォニックスで発音したところで、カタカナ読みと同じ「シ」にアクセントをおいた発音のままでは間違いなのです。
私たちの頭の中にこびりついているカタカナ読み、これが日本人がフォニックスを学習すべき最大の理由でもあります。
「フォニックス意味ない」説は、こういう「フォニックスやったけど英会話マスターできないじゃん…」という半ば失望に似た理由があります。
しかし「カタカナ発音と英語の発音の違いを意識し始める」という面でも、フォニックス学習は大変意義があります。
b.フォニックスの表のカタカナ表記は「百害あって一利なし」!?
よく目にするフォニックス表の「カタカナ通訳」表記。今すぐにでも参考にするのをやめた方がいいです。
例えば、日本語を学ぼうとしてる外国人が、ひらがなをアルファベットに書き換えて発音してたらどうでしょうか?
いつまでも、こんにちは=konnnichiwa になり「コーニーチーワー」から抜け出せないのは容易に想像できますよね。それと同じ状態です。
カタカナ読みを今すぐやめて英語の発音を覚えれば、効果を実感できます。
c.落とし穴!イギリス英語か、アメリカ英語か、で発音は違う
一口に英語と言ってもイギリス英語、アメリカ英語、オーストラリア訛りの英語…など世界には色々あります。フォニックスの「a」の発音だけを取っても、それぞれの国で違いがあります。
日本ではアメリカ英語を習うのが主流です。フォニックスもちゃんとやったのに「なぜか何回も聞き返される」「相手の言ってることもよく理解できない」と言う状況は、お互いに違う国の英語で会話している可能性が大きいです。
「今までの学習は意味なかったんだ…」ということではなく、その土地の人の喋り方に慣れる「軌道修正」が必要なだけです。
2.大人でもフォニックスを学ぶことはできる?
フォニックスは大人でも学ぶことができます。むしろ、子供より有利な面があります。
a.大人の方が「なぜ?」が理解できるの点では良い
子供にとって「なぜ学ぶのか」を理解するのは難しいですよね。その点大人の方が「カタカナ英語を抜け出すには、フォニックスが有用だ」と合理的に考えられます。
子供の記憶力には敵いませんが、大人は筋道立てて学習できる、という点では有利です。
b.「どこの国の英語か」を決めて集中して学ぶべし
すでに説明した通りですが、効率よく英会話を学ぶためには「どこの国に行きたいのか」などが明確だとフォニックス学習は有利です。そこからその国の発音にフォーカスして学ぶと英会話習得の近道になります。
c.イントネーション、アクセントも学べばいい線いけます
フォニックスだけ学んでも「まだなんか違う」と感じるかもしれません。英会話においてアクセントとイントネーションも非常に大切だからです。
「はし」が「橋」なのか「箸」なのか、発音の微妙な違いで意味が変わりますよね?英語も同じです。
3.子供にフォニックスを習得させるには?
子供に習得させるにはあまり「なぜ」が通用しにくいので、楽しく学ぶ環境を作るのが1番でしょう。
a.ジョリーフォニックスに挑戦!
海外の学校でも読み書きの学習として取り入れられている「ジョリーフォニックス」は、子供目線の教材です。歌や動きなど、様々な感覚を使って楽しく学習できる画期的なシステムです。
アルファベットの音同士をうまく繋げるための「シンセティック・フォニックス」を基盤に学ぶのも、効果的だといわれている理由の一つです。
b.おうちで楽しく学ぶ、ユーチューブでジョリーフォニックス
海外の学校で主流のジョリーフォニックスは検索すると沢山の動画が出てきます。この時のポイントは、「Jolly Phonix」と英語で検索して本場の「すべて英語」の動画も観ると効果的です。
こちらはイギリス英語のジョリーフォニックスです。
c.海外の子供向け「Phonix」本で読書タイム
最近は海外の本も手に入れやすくなっているので、子供が好きなキャラクターのPhonixの本があれば興味を持たせやすいでしょう。
4.大人のためのフォニックス勉強法は?
一括りに大人と言っても、目からの情報、耳からの情報、など人それぞれ「理解しやすい」と感じる勉強法は千差万別ですよね。それでも、YouTubeはテレビと似て集中できる人が多いのではないでしょうか?
大人のフォニックス学習第一歩はYouTube
まずはYouTubeの動画でどういう学習スタイルが自分に合っているか、探ってみるのがおすすめです。
大人の場合、子供の教材を使うのに抵抗があるかもしれません。このように「日本人による日本人のための」動画の方が「とっつきやすい」と感じる方がいたら、とりあえず観てみましょう。
「やはりネイティブから学びたい!」と言う方はこちらの動画を参考にしてください。
イギリス英語のフォニックスはこちら。
アメリカ英語のフォニックスはこちらから。
5.まとめ
いかがでしたか?一見すぐ学べそうなフォニックスですが、欧米の小学校でも「読み書きの基礎」として何年かを通して学ぶものです。
直ぐに結果が出ないと感じるかもしれませんが、地道に学びをつづけていれば「なるほど!」という瞬間に出くわします。それが英会話の醍醐味でもあります。
今回の記事で、英会話習得においてのフォニックスの大切さをお伝えできたならば幸いです。