若手医師、研究医の中には「いつかは海外留学したい」という思いを抱いている方もいると思います。
あるいは既に何年も医師として働いている勤務医の先生でも、患者により良い医療を提供するためにさらに研究を深めたい分野があり、ポスドクとしての海外留学を視野に入れているかもしれません。
※博士号(ドクター)取得後に任期制の職に就いている研究者のことをポストドクター(略してポスドク)と言います。
医師に限らず、技術職の研究者などにも言えることだと思います。
この記事では、留学研究を希望している方が気になる英語力について触れたいと思います。
英語圏の海外大学院で研究留学を考えている医師、研究者の方は参考にしてください。
英語がペラペラでなくても研究留学はできる
まず研修医や医師の場合、少なくとも国際学会などは経験しているはずですから、英語による発表・プレゼンも経験済みだと思いますし、大学受験で相当な英語学習はしているはずですから、英語の基礎能力はあるでしょう。
しかし、日常的に英会話をする機会がなければ使わなければ英語力は落ちる一方です。
どこかのタイミングではガッツリと勉強し直す必要がありますし、スピーキング力やリスニング力は一層力を入れて学習しなければいけない方が多いでしょう。
研究者の場合は、英語がまったくできない人もいるでしょうから、研究留学をしたいなら英会話レベルを向上させる対策は必須です。
とはいえ、研究留学する場合に「英語がペラペラであることは必須ですか?」と聞かれれば、答えはNOです。ペラペラであることが必須ということはありません。
これは、私の知人の医師に聞いたのですが、ペラペラではなくとも研究留学をすることはできている人もいるようです。
海外大学院などでの研究に必要な英語レベルは、自分が取り組もうとしている研究テーマで、外国人と英語でディスカッションができれば問題ありません。
要するに、相手の話す英語を聞いて(ヒアリング)、それに対して瞬時に受け答えをする(スピーキング)くらいのレベルは必要不可欠です。
ペラペラではなくて多少スピードが遅くても大丈夫、という意味です。研究留学がしたいなら、VERSANTスコアで言うと最低でも47点以上は必要でしょう。
【参考記事】versantスコアが上がらない方へのおすすめ勉強法
研究留学でやることは「自分の専門分野のさらなる研究」のはずですから、その分野で頻出する語彙を記憶しておくことである程度英会話力を補うことができるでしょうし、あるいはディスカッションで必要なことはあらかじめノートに書いたりして、事前に話す内容を準備しておくことでスピーキング力を補うことは可能です。
研究に集中するためには英会話力を身につけて留学するのが理想
とはいえ、想像すれば容易に分かることですが、衣食住すべてが今とは異なる環境で、新しい研究をスタートさせるわけです。
その中で周りの研究者との会話やディスカッションに支障をきたしたり、ストレスを感じている状況では、なかなか研究に没頭することは難しいでしょう。
研究をしに海外留学をしたはずなのに、英会話の勉強をしにいくような笑えない状況になってしまいます。
ですから、研究留学を考えている方への私の回答はいつも、「必須ではないですが、英会話のレベルはできるだけ高めて不自由ないレベルにしておいた方が良いですよ」というものです。
医師や研究者が英語圏の大学や大学院に研究留学するのに備えて、普通の英会話教室に英語を勉強しに行くのはあまりおすすめしません。
どうせなら、自分が研究するジャンルに関しての語彙力を身につけたり、より海外での研究生活を意識した実践英会話を通して英会話力を身につける方法がおすすめです。
その場合に役立つのが、英語コーチングスクールTORAIZ(トライズ)の『ビジネス上級プログラム』です。
ちなみにトライズに関してはこちらの記事で詳細に紹介しているのでご確認ください。
研究留学する医師や研究者にとってTORAIZ(トライズ)の『ビジネス上級プログラム』がなぜ役に立つのかというと、自分の状況に即した語彙、フレーズなどを個人に最適化させて学べるからです。
例えば、消化器科の医師であれば悪性腫瘍や大腸癌など、医療系英単語にまつわる語彙やフレーズを中心に英語力を高めていきますし、ネイティブ講師とのレッスンも現場で使う状況を想定してマンツーマンレッスンが受けられるということです。
トライズにはその他にも、『発音クリニック』や『国際学会プレゼンコース』などもありますから、国際学会で恥をかきたくない方などにも良いですね。
国際学会の英語プレゼンは質疑応答があるからこそ難しい
余談ですが、私の知人の医師いわく、国際学会の何が難しいのかというと…
資料やポスターなどは事前にしっかり準備できるし、プレゼンも何度も見直して準備するので怖くないそうです。
難しいのが質疑応答だそうです。
意図していない質問があちらこちらから英語で(しかもナチュラルスピードで)飛んでくるので、質疑応答の存在が英語での国際学会のプレゼンを難しくしているそうですよ。
とにかく研究留学を視野に入れている方は、“海外に英語を学びに行くような勿体ない結果”にならないためにも、日本でしっかりと英会話スキルを高めてから行動に出るようにしましょう!